OpenAI、ChatGPTに広告を試験導入 回答とは別枠で表示
OpenAIはChatGPTの無料プランと低価格「Go」プランのログイン済みユーザーを対象に、米国で広告表示のテストを始めました。広告は回答本文と分離した専用枠に表示され、未成年アカウントや機微なテーマの近くには表示しない方針です。
重要ポイント
- OpenAIはChatGPTの無料プランと低価格「Go」プランのログイン済みユーザー向けに、米国で広告表示のテストを開始
- 広告はチャット画面下部の「明確にラベル付けされた枠」に表示され、AIの回答本文には組み込まれない
- 広告主はユーザーの会話内容を閲覧できず、ChatGPTの回答内容にも影響を与えないと説明
- 18歳未満と判断・申告されたアカウントには広告を表示せず、健康・メンタルヘルス・政治など機微なテーマの近くにも掲載しない
- ユーザーは広告の非表示、表示理由の確認、フィードバック送信、広告データの削除、パーソナライズ設定の管理をいつでも行える
このニュースを仕事でどう使うか
- 業務でChatGPTの無料プランやGoプランを使っている企業・個人は、今後米国から順次、広告表示や広告なし設定の選択肢が増えていく可能性を踏まえておくとよさそうです。
- 社内で情報収集にChatGPTを使う場合は、表示された内容が広告なのか回答本文なのかを画面上で区別できているか、運用ルールとして確認しておく価値があります。
- 有料プランを既に契約している場合は、今回のテストの対象外である点も念頭に置いておくと安心です。
OpenAIは、対話型AI「ChatGPT」内に広告を表示するテストを開始したと発表しました。対象は米国の無料プランおよび低価格の「Go」プランを利用する、ログイン済みユーザーです。広告はチャット回答の下に明確にラベル付けされた別枠で表示され、AIの回答内容そのものには影響しないとしています。Pro・Business・Enterpriseといった有料の上位プランには広告は表示されません。
背景
ChatGPTは無料利用者を中心に急速に普及した一方、応答生成にかかる計算コストは大きく、これまでの主な収益源はサブスクリプション課金でした。検索エンジンやSNSがサービスを無料開放しつつ広告で収益化してきた歴史があり、生成AIサービスでも同様のモデルを模索する動きが業界全体で強まっています。今回のテストは、対話型AIの収益構造が転換点を迎えつつあることを示す動きの一つといえます。
無料でもGoプランでも広告が出るなら、有料の意味は?
対象は無料プランとGoプランのみで、Pro・Business・Enterpriseには表示されません。無料でも「広告なし」設定に切り替えられるので、有料の意味は保たれています。
詳細
OpenAIによると、今回のテストでは会話のトピックや過去のやり取り、これまでの広告への反応などをもとに、関連性が高いと判断した広告を選んで表示します。たとえばレシピを検索していたユーザーには、ミールキットや食材宅配サービスの広告が表示されるといった例が紹介されています。広告は回答本文とは視覚的に分離した専用の枠に配置され、AIが生成した回答自体を書き換えたり誘導したりすることはないとOpenAIは説明しています。
プライバシーと安全面の配慮としては、広告主がユーザーの会話内容を直接閲覧することはできない仕組みになっています。また、OpenAIが未成年(18歳未満)と判断、または本人が申告したアカウントには広告を表示しない方針です。加えて、健康・メンタルヘルス・政治といった機微・規制対象になりやすいテーマの近辺には広告を掲載しない制限も設けられています。
ユーザー側の管理機能としては、個々の広告を非表示にする、表示理由を確認する、フィードバックを送る、広告データをワンタップで削除する、パーソナライズ設定をオン・オフするといった操作がいつでも可能とされています。なお、料金プランとの関係では、Pro・Business・Enterpriseといった上位の有料プランには広告は表示されません。無料プランのユーザーも「広告なし」の体験を選択できますが、その場合は利用回数の上限が下がるなど機能面での制約が伴うと報じられています。
なぜ重要か
ChatGPTのような対話型AIに広告が入ることは、検索エンジンやSNSが辿ってきた「無料開放+広告収益」というモデルが生成AI分野にも本格的に持ち込まれる転換点として注目されます。日本の利用者にとっても、将来的に同様の広告表示が国内でも展開される可能性があり、無料ツールとしてChatGPTを使う際の体験が変わっていく可能性があります。また、広告が回答内容に影響しないという説明が実際にどう運用されるかは、対話型AIへの信頼性を左右する重要な論点になりそうです。企業がChatGPTを情報収集・調査目的で使う場面が増える中、広告表示の有無や精度は業務利用の判断材料にもなり得ます。
今後の見通し
今回はまず米国の一部ユーザーを対象にした試験的な導入であり、対象地域やプランの範囲が今後拡大するかどうかは明らかにされていません。広告の精度やユーザー体験への影響を見ながら、OpenAIが仕様を調整していく可能性があります。日本を含む他地域への展開時期についても、現時点で公表された情報はありません。
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