Claude共有チャットがGoogleに流出、医療記録や個人情報も
Anthropicの対話AI「Claude」の会話共有機能で作成されたリンクの一部が、Googleの検索結果にインデックスされ第三者から閲覧可能になっていたと報じられました。医療記録や子どもの氏名など機密性の高い情報の露出も確認されています。
重要ポイント
- Claudeの「チャットを共有」機能で作成したリンクの一部が、Google検索エンジンにインデックスされていたことが判明
- 発見のきっかけはRedditユーザーによる「site:claude.ai/share」などの検索を使った調査(7月25日ごろ)
- 404 MediaやFuturismの報道では、医療記録・患者名入り臨床試験結果・子どもの氏名や電話番号・社外秘の社内文書・従業員の個人情報などが確認されたとされる
- X(旧Twitter)上ではAPIキーや暗号資産ウォレット情報、氏名入り履歴書、社会保障番号とみられる内容も見つかったと報告されている
- Anthropicは「リンクは推測困難で、ユーザー自身が公開しない限り発見されない」と説明する一方、Googleは「クロール制御はサイト運営者側の設定次第」とコメント
このニュースを仕事でどう使うか
- 業務でAIチャットの共有リンクを発行している場合、リンクが検索エンジンに索引化されない設定になっているか、過去に発行したリンクが現在も有効なままになっていないかを一度点検することをお勧めします。
- 顧客情報や個人情報、社外秘情報を含むやり取りを共有する際は、共有範囲や公開期間を最小限にとどめ、不要になったリンクは速やかに無効化する運用ルールを整えておくと安心です。
AI大手Anthropicの対話AI「Claude」で、会話を第三者に共有する「共有リンク」機能により作成されたページの一部が、Google検索でインデックスされ誰でも閲覧できる状態になっていたことが2026年7月下旬に明らかになりました。発端は7月25日ごろのRedditの投稿で、「site:claude.ai/share」といった検索演算子を使うと、他人が作成した共有チャットやArtifact(生成物)が多数ヒットすることが判明しました。米メディア404 MediaやFuturismの報道によると、医療記録や個人情報を含む機密性の高いやり取りも見つかったといいます。Anthropicは問題発覚後に対応を進め、7月27日午後時点では同様の検索方法では結果が表示されなくなったと報じられています。
背景
ChatGPTやClaudeのようなAIチャットサービスには、会話や生成物(Artifact)を専用URLで第三者に共有する機能があります。多くは「リンクを知っている人だけが見られる」前提ですが、検索エンジンのクローラーが該当ページを索引化してしまうと、URLを知らない第三者でも検索経由でたどり着けてしまいます。実際、OpenAIのChatGPTでも2025年8月に同様の指摘を受け、共有チャットを検索結果に表示させる機能を撤去した経緯があり、AIチャットサービス各社に共通する課題として繰り返し指摘されてきたテーマです。
詳細
今回問題になったのは、Claudeの「チャットを共有」機能で発行されたリンクと、Claude上で作成したコードや文書などの生成物「Artifacts」です。Redditユーザーが検索演算子でclaude.ai/share配下のページを検索したところ、本来は限定共有のはずだった大量のページがGoogle検索結果に表示されることが分かりました。
404 Mediaによると、公開されていた共有チャットの中には暗号資産のウォレットキーやAPI認証情報を含むものがありました。Futurismの報道では、実在の患者の詳細な医療記録、患者名入りの臨床試験結果、小学生の氏名・電話番号が記載された資料、社外秘の社内文書、従業員個人の情報を含む人事考課などが確認されたとされています。X上では、氏名・電話番号入りの履歴書、弁護士による倫理案件のメモ、社会保障番号とみられる情報も見つかったと報告されました。
Anthropicの広報担当者は、共有可能リンクは「推測が困難で、ユーザー自身がフォーラムやSNSなどに投稿しない限り第三者が発見することはできない」との認識を示したと報じられています。一方Googleの広報担当者Ned Adriance氏は、クロールを制御する設定はサイト運営者側の権限だとコメントしており、Anthropic側の設定に問題があった可能性を示唆する形になりました。7月27日午後の時点では同じ検索方法で該当ページは表示されなくなったことが確認されていますが、Bingなど他の検索エンジンや第三者が既に保存・転載したデータについては、露出が完全には解消されていない可能性があると指摘されています。
なぜ重要か
生成AIの利用が日本の企業や個人にも急速に広がる中、「共有」機能が意図せず情報を世界中に公開してしまうリスクは他人事ではありません。業務でClaudeやChatGPTに顧客情報・契約書・社内資料の下書きなどを入力し、確認や共同作業のために共有リンクを発行するケースは珍しくなく、同様の設定不備があれば同じ露出が起こり得ます。氏名や連絡先などを含む情報が検索エンジンから誰でも閲覧できる状態になれば、日本国内でも個人情報保護の観点で問題視され得ます。ChatGPTでも過去に同種の問題が起きており、AIサービスの「共有」機能全般に共通するリスクとして認識しておく価値があります。
今後の見通し
Anthropicが今回の露出をどこまで完全に解消できるか、再発防止のためにどのような仕様変更を行うかは今後の発表を待つ必要があります。検索エンジンのキャッシュや第三者による保存データが残っている可能性もあり、影響範囲の全容が明らかになるまでには時間がかかると見られます。
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