AMD決算、データセンター売上倍増もゲーミングは31%減少
AMDの2026年第2四半期決算で、データセンター事業の売上高が前年同期比107%増の67億ドルに達した一方、ゲーミング事業の売上高は31%減少したことが分かりました。生成AI需要とコンシューマー市場の明暗を伝えます。
重要ポイント
- データセンター事業売上高は67億ドルで前年同期比107%増(前四半期の58億ドルから増加)
- 全社売上高は115億ドルで前年同期比50%増、四半期として過去最高
- ゲーミング事業売上高は7億7900万ドルで前年同期比31%減
- クライアント事業(Ryzenプロセッサ等)売上高は31億ドルで前年同期比23%増
- CEOのリサ・スー氏は2027年もデータセンター売上高が前年比で倍増する見通しを示した
このニュースを仕事でどう使うか
- AIインフラ投資が旺盛な一方でコンシューマー向け半導体・PC部品には価格上昇圧力がかかっている状況は、法人のIT機器調達計画やPC刷新のタイミング検討において留意材料になり得ます。
- 中小企業がクラウドAIサービスやサーバーリソースを利用する際は、上流の半導体需給がコスト構造に影響し得る点を念頭に、契約更新や導入時期に関する情報収集を続けることが望ましいと考えられます。
半導体大手のAMDが発表した2026年第2四半期(4-6月期)決算で、データセンター事業の売上高が前年同期比107%増の67億ドルに達したことが分かりました。AI向け需要の拡大が続き、前四半期の58億ドルからも増加し、全社売上高に占める割合は58%に上りました。一方でゲーミング事業の売上高は7億7900万ドルと前年同期比31%減少し、明暗が分かれる決算となりました。会社全体の売上高は115億ドルで前年同期比50%増となり、四半期として過去最高を記録しています。
背景
AMDはIntelと並ぶ主要な半導体メーカーで、サーバー向けCPU「EPYC」とAI向けアクセラレータ「Instinct」シリーズをデータセンター向けに、PC向けにはRyzenプロセッサやゲーミングGPU、さらにPlayStationやXboxに搭載されるカスタムチップをそれぞれ手掛けています。2023年前後から生成AIの普及でAI処理向け半導体の需要が急拡大し、業界全体でデータセンター投資が加速してきました。AMDもInstinct GPUを軸にこの流れを取り込もうとしており、今回の決算はその成果が数字として表れた形です。
詳細
AMDが発表した2026年第2四半期決算によると、データセンター部門の売上高は67億ドルで、前四半期(58億ドル)からさらに伸び、前年同期(32億ドル)からは107%増と倍増しました。伸びを牽引したのはサーバー向けCPU「EPYC」とAI向けアクセラレータ「Instinct」GPUの販売で、データセンター部門は全社売上高115億ドルのうち58%を占めるまでに拡大しています。CEOのリサ・スー氏は決算発表で「データセンター事業の売上高が前年同期比で倍増したことを含め、記録的な売上高と収益性を伴う優れた四半期だった」と述べました。
一方、ゲーミング事業の売上高は7億7900万ドルで前年同期比31%の減少となりました。報じられているところでは、要因はPlayStationやXboxなど据置型ゲーム機向けカスタムチップの販売減少で、現行機の販売サイクルが後期に入っていることが影響しているとされています。また、メモリーなど部品コストの上昇がグラフィックスカード価格を押し上げ、消費者需要を圧迫している面もあると報じられています。なお、Ryzenプロセッサ需要が牽引したクライアント部門の売上高は31億ドルで前年同期比23%増となり、クライアントとゲーミングを合わせた部門全体では38億ドル、前年同期比6%増でした。
今後の見通しについて、スー氏は決算説明会で2027年もデータセンター部門の売上高が前年比で倍増する見通しを示したほか、2026年下期にはサーバー売上高が前年比80%超伸びるとの見方を示したと報じられています。AMDは第3四半期の売上高について127億~133億ドルのレンジを見込んでおり、これは前年同期比で約41%の増収に相当します。
なぜ重要か
AMDの決算は、生成AIブームがデータセンター向け半導体需要を押し上げる一方、コンシューマー向け製品には部品コスト上昇や据置型ゲーム機の販売サイクルなど別の力学が働いていることを示す事例です。日本の読者にとっても、AI関連投資の恩恵がどの業界・企業に及んでいるかを見極める材料になります。加えて、ゲーミングGPUやPC部品の価格動向は、日本国内のPC・ゲーミング機器の実勢価格にも波及し得るテーマです。半導体業界の需給構造の変化は、日本のメーカーやSIerが調達するサーバー機器のコストにも間接的に関わってきます。
今後の見通し
AMDは2027年もデータセンター事業の高成長が続くとの見方を示していますが、部品コスト上昇や需給動向など不確実性も残ります。ゲーミング事業については据置型ゲーム機の販売サイクルが今後どう推移するかが焦点になりそうです。次四半期以降の決算でこの傾向が続くかが注目されます。
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