研修や授業の教材づくりは、構成を考え、説明を書き、演習を用意する一連の作業に時間がかかります。この作業は「構成と下書き」と「内容の正確さの担保・現場への調整」に分けられ、前半はAIにたたき台を任せられます。講師は、事実確認と、目の前の受講者に合わせる仕上げに集中する。この分担で、準備の時間を短くしながら教材の質を保てます。
手順1: 対象とねらいを決める
まず、誰に・何を身につけてもらうための教材かを整理します。対象者のレベル、学習のねらい、扱うテーマ、使える時間を書き出します。ここがはっきりしているほど、たたき台が現場で使いやすくなります。
手順2: チャットAIに教材のたたき台を依頼する
お使いのチャットAI(ChatGPT・Claude・Geminiなど)に、メモを渡して教材のたたき台を頼みます。構成・説明・演習をまとめて頼めます。
以下の条件で、研修教材のたたき台を作ってください。
- 対象:(受講者のレベル)
- ねらい:(学んだ後にできるようになること)
- テーマ:(扱う内容)
- 時間:(想定する所要時間)
出力の構成:
1. 学習の流れ(見出しの一覧)
2. 各見出しの説明文(要点を簡潔に)
3. 理解を確認する演習問題を3問(解答例も付ける)
事実があいまいな箇所は「要確認」と書き、断定しないでください。
手順3: 内容の正確さを講師が確認する
出てきたたたき台を、講師が一つずつ確認します。説明や例、数値・年号などに誤りがないかを見て、「要確認」の箇所を裏取りします。演習問題の解答も、正しいかを必ずチェックします。AIの説明は自然でも、事実が間違っていることがあるためです。
手順4: 対象者に合わせて調整する
内容が固まったら、対象者のレベルや反応に合わせて、難易度や分量を整えます。具体例を現場に近いものに差し替えると、ぐっと伝わりやすくなります。ここは、受講者を知る講師にしかできない仕上げです。
失敗しやすいポイント
最大の注意は、AIが書いた説明や例を、事実確認せずに使ってしまうことです。生成AIは、もっともらしいが不正確な内容(誤った年号、存在しない事例、間違った計算など)を自然な文章で出すことがあります。教材は学びの土台になるため、事実の裏取りは講師が必ず行ってください。また、難易度や分量が対象者に合っていないと、教材として機能しません。演習の解答例の誤りにも注意が必要です。他者の著作物を引用する場合は、利用してよい範囲かどうかも人が確認しましょう。