「有給の申請はいつまでに出せばいい?」「慶弔休暇は何日?」といった就業規則に関する問い合わせは、担当者に繰り返し届きます。多くは規程を見れば分かる定型的な質問ですが、都度調べて返すのは手間です。規程の該当箇所をAIに渡して一次回答案を作らせ、人が確認して返す形にすると、対応を早めながら根拠のある回答を保てます。
手順1: 質問と根拠になる規程を用意する
まず、社員からの質問文と、根拠になりそうな就業規則・社内規程の該当箇所をそろえます。AIには、渡した条文の範囲内だけで答えさせるのが安全です。手元にない条文をAIが「一般論」で補うと、自社のルールとずれた回答になりかねません。
手順2: チャットAIに一次回答案を依頼する
お使いのチャットAI(ChatGPT・Claude・Geminiなど)に、質問と規程を渡し、根拠の条文を添えた一次回答案を頼みます。
あなたは人事担当のアシスタントです。以下の「社内規程」に書かれている範囲だけを根拠に、社員からの質問への一次回答案を作ってください。
- 回答には、根拠にした条文の箇所を必ず添えてください
- 規程に書かれていないことは推測せず、「規程に記載がないため、担当者に確認します」と書いてください
- 個別の事情による例外がありそうな場合は、「個別確認が必要」と明記してください
【社員からの質問】
(ここに質問を貼り付け)
【社内規程】
(ここに該当する条文を貼り付け)
手順3: 根拠と当てはめを人が確認する
出てきた回答案を、実際の規程と照らし合わせます。示された条文が本当に存在し、内容と合っているかを確認します。「個別確認が必要」とされた箇所や、その社員の事情によって扱いが変わる部分は、AIに委ねず人が判断します。
手順4: 社内FAQとして蓄積する
よく来る質問と確定した回答は、社内FAQとして整理して残します。次に同じ質問が来たときの回答が速くなり、担当者による回答のばらつきも減らせます。
失敗しやすいポイント
最大の注意点は、規程に書かれていないことをAIが「一般的な会社ではこう」と補ってしまうことです。労務や就業規則の扱いは会社ごとに異なり、法令が絡む判断も含まれます。個別の事情への当てはめや例外の適用は、AIの回答をそのまま使わず、人事担当者が判断し、必要に応じて社内の専門部署や社会保険労務士に確認してください。AIが示した条文番号が実在するか、内容と合っているかの確認も欠かせません。もっともらしく見える回答ほど、根拠の裏取りを丁寧に行いましょう。